こんにちは。
今日は防食亜鉛(アノード)の交換について触れます。アノードとは船外機を電蝕から保護するために設置されている金属のことです。
船外機は鉄などの金属部品で構成されています。鉄は水中でイオン化され腐食していきますね。そこで鉄よりもイオン化傾向の高い亜鉛を船外機の金属部品と接触させておくことで、先に亜鉛のほうから腐食していき、船外機本体の腐食を防止することができるという仕組みです。
上述のように亜鉛は鉄よりもイオン化傾向が高いです。イオン化傾向が高いというのは、陽イオンになりやすいという意味です。陽イオンになりやすいというのは、電子を放出しやすいということで、電子を放出しやすいということは水や酸と結び付きやすい、すなわち酸化しやすい=錆びやすい、腐食しやすいということですね。つまり、亜鉛が犠牲となって、船外機本体の腐食を防いでくれるというわけです。
ヤマハF115A船外機の外部にはアノードが2か所設置されています。
一つは写真左下のアノード。もう一つは右下のアノード。こちらはトリムタブを兼ねています。トリムタブとは、船外機の直進性を高めるために設置されているものです。
今回この2か所のアノードを交換しました。
点検、交換時期の目安は船外機の取扱説明書によると、100時間毎または6か月毎となっています。消耗具合によって交換するというのが現実的なところでしょうか。ところで、船外機内部にもアノードが設置されています。こちらは1000時間毎または5年毎に交換となっておりました。
当方、アワーメータが800時間ほどになっています。船外機には様々な消耗部品があります。定期的な点検、交換を行うことが必要ですね。オイル類の交換はもちろんですが、例えば、燃料フィルタ、インペラ、サーモスタット、点火プラグ、タイミングベルトなどなど、日常的な点検を怠らないようにしなければなりません。