こんにちは。充実したボートライフ、フィッシングライフ、アウトドアライフを送っていますか。時間を忘れて没頭できることがあるというのは幸せですね。それは仕事だったり、趣味だったり、人それぞれですが、私にとってはボートフィッシング及び釣りに関すること全般がそれにあたります。自然と対峙すること、潮の香りを感じること、魚信や魚の気配を感じ、掛け、そして魚と一対一でやりとりすること、釣行のたびに新たな発見や気づきがあることなど、極めることは非常に困難で、おそらく極めることなどできそうにありませんが、自身の探求心や自然と触れ合うことへの欲求を満たしてくれるのが釣りであり、釣りに出会えたことや、釣りに適したフィールドで過ごすことができていることはとてもラッキーなことだと感じています。
さて、今日は船外機オルタネータの発電量のことです。
前回、メーカーさんにアイドリング時の発電量の件について問い合わせをした話をしましたが、残念ながら、最大回転数での発電量しかわかりませんでした。
そこで、アイドリング時にどの程度発電しているか自ら実験してみました。
実験には電流測定のため、直流電流対応のクランプメーターを使用します。
クランプメーターは、回路の一部を切断することなく、安全に電流を測定できる機器です。
これを使ってさっそく測ってみました。
エンジンを始動した状態で、バッテリーへ負荷をかけます。
具体的には、
GPS魚探 HONDEX HE-7311-Di-Bo を オン
消費電力/電流 約20W 約1.6A/12V
GPS魚探 HONDEX HE-82-Di を オン
消費電力/電流 約15W 約1.25A/12V
LED集魚灯 を オン
消費電力/電流 60W 5A/12V
これで1.6+1.25+5.0=7.85A
このことから、アイドリング時に7.85A以上発電していれば、クランプメータの計測数値は7.85A付近を示すはずで、それ以下の発電量であれば、その時点の発電量を示すはずです。
計測結果をご覧ください。
概ね4.5~5.0Aの範囲の発電量という結果になりました。
感想としては。 しょぼ!
自機ヤマハF115Aのアイドリング時の回転数は700回転/minです。
その時の発電量は5.0A以下であることがわかりました。
このことから、例えば、標準的な艤装のまま高消費電力の集魚灯等を使って夜間の流し釣りをしたいという願望は絶たれることになります。
いろいろ考えずに夜釣りのケンサキイカ釣りしたい!という人は少し立ち止まって、船外機艇にするかどうかよく考えたほうが良いと思います。私は、佐伯湾では60WのLED集魚灯でそこそこ釣果が得られるとは思っています。しかし、他の海域で同じようにいくとは限りません。
実験結果からわかるように船外機のアイドリング時の発電で、遊漁船のように煌々と照らしながら釣りをするのはまず無理ということです。
船外機艇で高出力の集魚灯やその他の高出力機器を利用するためには、最大発電量と航行時間を計算に入れたサブバッテリーシステムを構築するか、あるいは、電源は別途発電機等を利用するなど、アイドリング時の発電量がディーゼル艇のそれとは雲泥の差であることを念頭に入れて電装機器の設計を行う必要があるかと思います。
ただし、23フィートクラスのボートで発電機を別途装備するなどはスペース的にも難しいと個人的には感じます。どこにそんな発電機を置くスペースがあるの?ないじゃん。というのが通常のオチですね。
ディーゼル船内外機や船内機に比し船外機艇はランニングコストが一般的に優れていると言いますが、自分のしたい釣りができないというのでは本末転倒です。
自分の釣りのスタイルと、維持管理費、その辺をトータルで満足できるボートを選んでいただきたいと思います。
ということで今回の話題は船外機艇のアイドリング時の発電量について、実験結果を踏まえてお話ししました。
今回の実験結果が船外機艇を採用しようとしている人の一助となれば幸いでございます。
ではまた。