こんにちは。
今日は、ボートの保管についてです。
ボートを、ポンツーン、浮き桟橋に横付けできるような環境であったり、陸上保管をされている人には無縁の話だと思いますが、槍付け係留による係留保管をされている場合、色々考えなければならないことがあります。
まず、槍付け係留とは何かという話をします。
係留保管する場合、岸壁に係船環が設置されていて、岸壁から垂直方向に係船ロープを伸ばし、その先端を常設アンカーに繋がった係船環でループさせ、このループしたロープをボートのクリート等に固定して係留します。
これを槍付け、所謂行ってこい方式の係留と言います。
片方のロープを引っ張ればボートを沖出しすることができ、もう一方のロープを引っ張ればボートを岸壁に近づけることができます。乗降するときは、手前に引いて乗降します。係留するときは反対側を引いて沖出しし、ほどよく沖に出したところでロープを係留環に固定します。
仕組みはとてもシンプルですが、よく考えられた係留方法だと思います。
漁港に係留している船舶を見ると、この方式で所狭しと並べられている光景をよく目にしますよね。
さて、私の船も上記の槍付けによる係留保管としています。もちろん、マリーナさんで陸上保管という選択肢はあるのですが、やはり、経済性や出航したいときにいつでも出航できるということと、ポイントまで10数分で行けるというメリットを生かしたいということもあって係留保管を選択しました。
上降費用もかからないし、保管費用も陸上のそれと比べれば雲泥の差ですが、係留保管は船の管理を自身でしなければならず、いろいろと大変です。
まず、荒天時の対策。
台風が近づくと、時化繋ぎをします。ロープを対岸からとって、繋ぎます。
さらに、岸からロープを多めにとって船に繋いでおきます。暴風対策のため、オーニングを外します。強風によって、オーニングのフレームが破損するのを防ぐためです。
台風の度にロープを繋いだり、外したり、いろいろ作業します。
台風通過後は漂着物を片付けるなどの作業があります。
台風接近中は常時監視しておくのが理想ではありますが、危険が伴うためそうもいきません。
次に平常時の管理。
係船ロープに貝が付きます。これを時々落としておきます。ロープが擦れて傷んでいないか点検します。
私の係留場所は岸壁、バウが北向き、スターンが南向きです。
冬になると北風が吹きます。
あとは、イタズラされてないかな?とか、あ、メインスイッチきり忘れていないか?あ、ロープ、繋ぎ忘れていないか?とか、だいたい、いつも船のことが気になっています。
マリーナさんで陸上保管してもらえば、そのようなことは一切気にする必要はないですね。保管費用を支払うことでいろいろ煩わしいことはマリーナさんにお任せ!ということになります。
その辺のメリットデメリットを総合的に判断してどちらの係留方法を選ぶかということになりますね。